母の治療がひと区切り。無理しない「大人女子旅」のきっかけ
2年前の心筋梗塞での救急搬送、そして1年前のガン発覚と手術……。怒涛の日々を経て、この秋、母の治療がようやくひと区切りを迎えました。
副作用や戻らない体力に振り回されながら、治療と祖母のお世話や家事をこなす母。そんな母への「お疲れさま&ひと休み」として、この秋、母と妹、くろありの3人で高山へ旅行に行くことになりました。
ちなみに、父は祖母の初めてのショートステイ利用にあわせて「お留守番係」としておうちでお留守番。(何かあった時にすぐ動けるようにしつつ、父も久しぶりのおひとり様時間を満喫していました。笑)
普段は家事に追われがちな両親ですが、この旅をきっかけに、今後は時々みんなで旅行に行けたらいいなと思っています。
今回は、大人女子旅となった星野リゾート「界 奥飛騨」での宿泊記をお届けします。
そうだ、高山へ行こう。星野リゾート「界 奥飛騨」
今回の旅行は、「高山の人気パン屋さんに行ってみたい!」という母の希望で高山方面に決定。お宿は、妹の提案で、ご当地の魅力に出会える温泉旅館・星野リゾートの「界 奥飛騨」になりました。
出発の日、朝は実家に集合。実家から自家用車でのドライブ旅です。私と妹にとって奥飛騨は初めて、母も30年以上ぶりの訪問です。
奥飛騨へ向かう途中、高山市内でランチをしたり、道の駅に立ち寄ったりしながら、高速道路で約2時間半。
くねくねとした山道を抜けた先に、現れたのは山あいの温泉街。主要道路に沿って、ペンションや旅館が続いている中に「界 奥飛騨」がありました。

あらかじめ確認せずに向かった宿の駐車場へは少し迷いましたが、(山あいのため、駐車場も点在)とりあえず車をとめ、まずはチェックインへ。
「界 奥飛騨」は、フロントと大浴場がある「本館」、食事処のある「東館」、お部屋のある「西館」、足湯やライブラリーのある「離れ棟」の4つの建物で構成されています。

2024年に東海3県初の星野リゾート施設としてオープンした「界 奥飛騨」。本館のフロントは、小ぢんまりとして、まだ新しさを感じます。
木のぬくもりとモダンが融合した落ち着いた雰囲気に、照明をぎりぎりまで落とされた空間は隠れ家のような雰囲気でした。(足元はフラットですが、少し暗めなので、ご年配の方や目が慣れるまでは少し注意が必要かもしれません)
ちょうどチェックインの時間帯に到着したため、フロントも混んでいましたが、この空間の雰囲気にのまれ、とっても静かでした(笑)

入口すぐの所には小さなショップがあり、界オリジナルのお菓子や地元の工芸品やお土産などが並んでいました。
ぬくもりと、おこもり感あふれる「露天風呂付き洋室(西館)」
今回くろあり達が宿泊したのは、西館にある「露天風呂付き洋室(3名定員)」です。

入口のドアを開けると、まず目に入るのは正面にある大きなクローゼット。外から入ってきて、まずここで上着を脱ぐことができて便利ですね。中には館内着と寒い季節に嬉しい綿入りの半纏(はんてん)が用意されていました。

お部屋に入ってまず目を引くのは、曲木をモチーフにした暖かみのあるベッドボード。柔らかな照明が心地よい空間を作り出しています。

ベッドの足元側にはカウンターテーブルと飛騨家具の椅子がありました。この椅子がとにかく座り心地抜群!木の椅子なのにお尻が全く痛くならず、「自宅も同じ椅子にしたい!」と話題になりました。

さらに奥には大人2人が余裕でゴロゴロできる大きなソファがあり、飛騨染のクッションカバーがアクセントになっています。ナチュラルな木と、白やグレーといった落ち着いた配色のお部屋は、全体的におこもり感のある素敵な空間でした。

お部屋についている露天風呂は、十分すぎる広さがあります。大人が3人で入っても、余裕がありそうな、ゆったり大きな浴槽にデイベッド付き。ゆっくりと、思う存分に温泉を堪能できます。

冬は雪が多いためか、露天風呂と言いつつも、ほぼ室内のような感じになっているため、(たぶん、この戸も開くのだと思います)見晴らしが良いわけではありませんが、奥飛騨の空気を感じるには十分でした。

洗面は明るくシンプルでミニマルな雰囲気。余分なものはなく、使い勝手も良かったですが、大人女子3人での利用にはちょっと物足りない感じもありました。
心地よい距離感で楽しむ温泉と無料アクティビティ
荷物を置いたあと、母は「少し休みたい」とベッドへ。母のお昼寝を邪魔しないように、くろありと妹は西館のすぐ隣にある「離れ棟」へ足湯を楽しみに行きました。
離れ棟:手ぶらで楽しめる足湯とラウンジ

アクティビティが行われるためか、離れ棟は大きなテーブルに椅子を並べたダイニングのようでした。飛騨の匠の道具が飾られていたり、飛騨高山にまつわる書籍がおいてあったりして、こちらも奥飛騨らしい木のぬくもりが感じられる空間になっていました。

お茶を飲みながら足湯でぽかぽか。夕方の涼しい空気を感じながらぼーっと、たわいもない姉妹の会話。贅沢な時間を過ごせました。

温まった足でお部屋に戻ると、母もお昼寝から目覚めたところでした。ラウンジから持ってきたお茶と、お部屋にあったお茶菓子(味噌煎餅にグラノーラとチョコがのった界オリジナルのお菓子)で一息つきました。

伝統に触れる!無料アクティビティ「ご当地楽」で飛騨の匠体験
夕食後は、離れ棟で開催される予約制の無料アクティビティ「ご当地楽(飛騨の匠体験)」に参加しました。

紙芝居で飛騨の匠についての歴史を学んだあと、お湯につけて柔らかくなった檜(ヒノキ)の板を自分の手で曲げて、風呂敷バッグの「ハンドル(持ち手)」を作る体験をしました。

型に合わせて力を入れるだけなんですが、板を折ってしまいそうでビクビク(笑)ドキドキしながらの体験でした。

完成したハンドルにお部屋からもってきた風呂敷(アメニティとして置いてあったもの)を結べば、可愛い風呂敷バッグの完成!手仕事が大好きな母もとても楽しんでいたので良かったです。くろありは早速この後の大浴場への移動に使ってみました。
温泉時間と「実家っぽい」気楽な過ごし方
アクティビティの後は、それぞれ温泉タイム。長風呂はドクターストップが出ている母はお部屋の露天風呂に。母の後に妹が入ると言ったので、私は本館の大浴場へ行ってみることにしました。

大浴場は本館の2階。お部屋のある西館を一旦出て、道路を挟んだ向かいにあります。内湯には源泉かけ流しの「あつ湯」と「ぬる湯」があり、運良く貸切状態でゆったり満喫できました。
大浴場の露天風呂は、山岳温泉としっかり向き合えるよう外の景色をあえて遮った構造になっており、おこもり感が抜群。お湯はさらっと滑らかで、お風呂上がりはお肌がツルツルになりました。
誰もいないことをいいことに、露天風呂、あつ湯、ぬる湯、露天風呂、ぬる湯…と、出たり入ったりしながら温泉を堪能させていただきました。

ほかほかの湯上りには、同じく本館2階の湯上り処にあったドリンクサービスでひと休憩。ほうじ茶や「はちみつりんご酢」が火照った身体に染み渡りました。

くろありの実家族は、ほどよい距離感を保ちたい族なのだと思います。仕切る者がおらず、自分の希望は静かに主張する(笑)
「せっかくの家族旅行だから、絶対一緒に行動しなきゃ!」という気負いが全くありません。好き好きにお風呂に入り、自分のペースで過ごす。この「無理をしない気楽さ」こそが、大人になってからの家族での時間を楽しむコツだなと感じました。
観光はしない。ただただ過ごす贅沢旅
今回は1泊2日の奥飛騨旅行。特に観光名所を巡るわけでもなく、ただ宿で美味しいものを食べ、温泉に入り、他愛もない話をするだけの旅でした。
ですが、日々家事に追われる母にとって、そして仕事や家ごとに追われがちなくろあり姉妹にとっても、この「何もしない時間」こそが一番のご褒美で贅沢な時間に感じられました。
賑やかな観光地から少し離れ、静かにゆったり身体とココロを休めたい方に「界 奥飛騨」はおすすめの宿でした。
☆次回予告:「界 奥飛騨」飛騨牛会席と選べる朝食!

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